雨雲連れのおぼえ書き

忘れっぽい人の記録帳

六月の読みもの

2025年6月中に読み散らかしたテキストの備忘録です(覚えている分だけ)。なぜか歌人ばかり。

絶叫委員会 穂村弘 ちくま文庫

私たちの身の回りに溢れている、なんとも言えない言葉と言葉の取り合わせ、シチュエーションからくる言葉のおかしみがたくさん詰まっていました。面白いなぁ。解説で「雑談」について触れられていましたが、雑談ってたぶん二種類あって、ひとつは雑学、もう一つは観察の報告だと思うのです。観察眼が鋭い、または変わっている人の雑談は本当に面白いと思います。面白いエッセイを書く作家さんは何人もいらっしゃいますが、変な経験を綴った文章も面白いけれど、向田邦子やこの方のように、身の回りのほんの小さなことにフォーカスを当てた文章が大好きです。子供の頃の絶望の宝石、とか。あと、このかたの言葉遣い、すごく好き。ぽわわーん。

彗星交差点 穂村弘 筑摩書房

「偶然性による結果的ポエム」その2。「絶叫委員会」よりも日常の会話や何気ない一言が多め、語り口も柔らかめ。昭和から令和、といった雰囲気(あれ、平成は?)

あやとり 千種創一

歌集です。作者のお祖母様からの聞き取りをもとにして作られた章が、それはそれは美しい名古屋弁で構成されていて、生まれて初めて名古屋弁ネイティブで良かったと思いました。以前、「親不孝通りディテクティブ」を読んだ時に、博多弁のセリフが音声として再生できず悔しい思いをしたのですが、やはり知っている言葉だと面白さが倍増するな。もちろんテキストとして読むことはできるのですが、生々しさが違う。