9月中に読み散らかしたテキストの備忘録です(覚えている分だけ)。
本
クロスレガリア 3~8 (三田誠、角川スニーカー文庫)
体力と資金力で殴り合う感じ、イイネ。to be continued的な感じで良かったです。最後のナタさんと蓮花さんのバトルはとても蓮花さんがヒロインヒロインしていました。もうこれは蓮花さんがヒーローでいいよ。たぶん彼女は良い女王になるんだろうな。ウーさんとジンさんのカップルは始め「何ぞ…」と思っていたけれど読み進めるほどに好きになりました。そして、リコさんと北斗さんのカップルはとてもいいと思います!!!結局この話はいろんな人がいろんな人と結びついて終わっていて、なんだか昔のオペラや戯曲のようだなぁ、と思います。みんな幸せになーれ。
渦 妹背山婦女庭訓 魂結び(大島真寿美、文春文庫)
正直な話、この本を読むのに、というより読み始めるのに、とても時間がかかってしまいました。はじめにぱらぱらとめくったときに見えた、紙面を埋め尽くす流れるような関西弁のひらがなの文が、たとえば足下に広がる暗い水面がこちら側の光を反射して目を眩ませているかのようで、飛び込もうにも水面までの距離も、水中の様子もわからない、という感覚を思い起こさせていたのです。そのまま半年ぐらい、この本は手付かずでうちの本棚にありました。でもある日、少しその文章の中に潜りたい気分になって、息を止めて読み始めてみたのです。一旦飛び込んでしまえば、この本は私をそれこそ渦のように引きずり込み、いろいろな記憶や感情を次々に想起させ、最後にぽーんと水面に放り出してくれました。
物語としては、江戸時代の大坂の浄瑠璃作者である近松半二の一生を描いた作品です。が、半二のみならず、ここに出てくる人々の情熱や執念や哲学が格好よかったです。それから、「追いかけたら連れて行かれて死ぬ、けれどもっと近づきたい、もう少しで手が届くのに」という、なにかに取り憑かれてしまった人の描写が、何かを究めようとする人間の本質を怖いぐらいに言語化しているようで、ひたすら圧倒されました。そして、これらを綴る流麗な文章がたまらなく心地よかったです。
私は芸事には疎いのですが、周囲に(別分野ですが)こうした「究めようとする人たち」がいたので、自然と彼らと重ねてしまうのですよね。ある人は20年以上かけて外堀を埋めるように自らの説を検証し続け、また別の人は「考えているイメージを具現化する、ということが自分の人生のほぼ全て」と語っていました。こういう根源欲求を持つ人間がいる、という事実が、私にとっては新鮮だったのを覚えています。
ミグ25事件の真相: 闇に葬られた防衛出動 (大小田八尋、学研M文庫)
SNSでミグ25事件が話題になっており、全くその話を知らなかったので読んでみました。「外国の戦闘機が知らない間に侵入、空港に降り立っていた」というところから始まるこの事件の、陸上自衛隊の動きの記録です。いつ攻めて来られるかわからないのに思うように動けない、表立って動けず、またそれぞれの秘匿主義のために他とも連携が取れない、という状況での現場での苦悩が伺えます。個人的には空自の訓練を敵と誤認しかけたくだりが一番怖かったです。
赤と青のガウン オックスフォード留学記 (彬子女王、PHP研究所)
こちらもSNSで回ってきて気になっていて手に取ったものです。文章がとても読みやすくて面白くて、一気に読んでしまいました。オックスフォードでの研究の様子やイギリスのあれこれが、瑞々しさの溢れる視点で描かれています。うっかりイギリスに留学したくなりますね…とはいえそこは彬子さまなので、そこここにロイヤルならではのエピソードにも溢れていて、それがまた他では絶対に読めない話なので面白いです。そうそう、寛仁殿下のことを「父」と表記しているのにしっかりと尊敬語をお使いなあたり、お姫さまならではの文章だなぁと思いました。そして、Ph.D.をとられる過程のお話も、研究の仕方や論文の書き方を知ることができて、とても興味深かったです。こういうとおこがましいのですが、ストレス性胃炎になって「でも私のストレス源は博士論文なのであり、書かねばならぬ以上はストレス源は取り除かれない」というあたりはとても共感しました。私も同じこと言われたもの…不調を繰り返して病院に行ったら、お医者さまに「ストレスですね、心当たりは?」と尋ねられ、「博士論文…」と答えたら、あー、みたいな顔をされて「研究がんばってね」と言われるやつ…
攻殻機動隊 (士郎政宗、講談社)
漫画だったのだけれど、一ページ読みすすめるのに三回読み返し、二ページ読んで三ページ戻る、みたいな読み方をしていたせいでめちゃくちゃ時間がかかりました。アニメ版から入ったのだけれど、少佐がコミカルセクシーキャラになっている...あと、なんとなく若い。というか幼い印象。どちらかというとセーラームーンのうさぎちゃんみたいな感じ。絵がめちゃくちゃ綺麗。一話目の一コマ目の桜のシーンの絵がめちゃくちゃ好きです。借りて読んだのだけれど、自分で買おうかな。